阪神間モダニズムの中でも、夙川エリアにスポットを当てて、地域に根付く個性豊かな建築の魅力を紐解きます。
ご案内いただくのは、日本の近代建築史の研究と並行して、建築の魅力や可能性を社会に広く発信する活動をされる倉方先生です。
まず訪れるのは、夙川のシンボル的な存在である[カトリック夙川教会]。
ネオ・ゴシック様式の壮麗な外観、包み込むような大聖堂に美しいステンドグラスが光を取り入れ、カリヨンの鐘の音がまちに響きます。
すこし早めのランチは[ダチェンチノ]にて。
夙川で3周年を迎えられ、イタリアで修業をされたシェフの本格イタリア料理をいただきます。
ランチのあとは、世界的建築家のル・コルビュジエの愛弟子である吉阪隆正の傑作、[浦邸]へ特別にご案内します。
吉阪隆正の遊び心と、浦さんご家族との絆が随所に感じられる温かな邸宅を、特別に内部まで見学。倉方先生が著書『吉阪隆正とル・コルビュジエ』(王国社)で明らかにした魅力が語られます。
[浦邸]から道路を挟んで対面に建つのは、昭和はじめの生活文化を刻む[旧山本家住宅]。
和洋折衷の巧みさをうかがうことができ、和と洋、古いものと新しいものなど、様々な要素が溶け込んだ住宅です。
倉方先生の解説を聞きながら見学すると、地域の人々の生活や文化が、建築に反映されていることが良く分かり、また違って見えるはず。
夙川沿いの桜も咲きはじめかもしれません。
暖かくなってきたこの春、建築目線で夙川のまちを訪れてみませんか。